夜の街のど真ん中で、泣き崩れてしまった

「この人なんか苦手だから避けよう」

そう思ったことはありませんか?

 

僕はむっちゃあります。
というか今まで散々「この人苦手だなぁ」と決めつけては人を避けまくってました。

なんかうまく言葉で説明できないけど、
その人の話し方や雰囲気、仕草なんかでいつも決めつけちゃうんですよね。

 

でもある日、「もうそういうの辞めよう」と思ったきっかけがあったんです。

 

以前勤めていた職場に、
どうしても苦手な人がいたんですね。

口数が少なく、なんというか凛とした雰囲気の女性。

 

僕がここで働き始めてから4か月経つにも関わらず
ほとんど話をしたことがなく、

いけないなぁと思いながらも、
例の通り「この人ちょっと苦手だなぁ」と決めつけていました。

 

そんなある日、職場の飲み会があったんです。

飲み会当日から
「もしあの人の席の近くになったらどうしよう。なんも話すことないや」
とか思ってたんですが、

いざ飲み会の会場に行くとその人の隣しか空いてない。

「マジか・・・」

と思いながらその人の隣に座りました。
正直あたまが真っ白になりました。

でも、隣に座って無言というのもおかしい。
なので一言二言言葉を交わすんだけど、やっぱり会話は続かない。

なら他の人と話せばよかったんだけど、
僕が飲み会会場の端っこだということで
場所的にその人以外に話す人がいない。

 

「やばい、この飲み会早く終わって欲しい」

そう思うほど苦痛で仕方ありませんでした。

・・・でも、
飲み会が始まってから、信じられないことにその思いが一転したんですね。

まずお酒の力を借りてポツポツ話してたら、
音楽の趣味がすごく近いことがわかって。

 

それからいろんなことを、
時には腹を抱えるほどに笑いながらずっと話をしていました。

周りの人に「2人で話すの珍しいね」と言われるほど、
数時間まえの自分とその人の関係が信じられないぐらいに話をしました。

 

「この人めっちゃ面白い!もっと話したい!」

飲み会の初めにあたまが真っ白になった自分が
まさかそんなことを思うなんて想像もできませんでした。

 

でも、一つだけすごく悲しいことがあったんです。

それは
その人と会うのがこの日が最後だったということ。

苦手だと決めつけてしまっていた人は
つい最近結婚が決まって県外に引っ越すことになり
その楽しかった時間がその人と過ごす最後の時間でした。

飲み会の帰り際、
久々にお酒を飲んだこともあり、ふらっふらになりながら
帰り道についたわけですが、
いつの間にか涙が止まらなくなったんです。

「なぜ自分はいつも人見知りをしてしまうんだろうか?」

「そんなに自分が大事なんだろうか?」

「苦手だと決めつけずに最初から話していれば、もっと前から仲良くなれたんじゃないか?」

「昔からいつも自分はそうだ」

「そうやって今までせっかくの出会いを無駄にしてきたんだ」

 

その人とのことだけじゃない、今まで何年も抱えてきた「人と話すことを避けてきた後悔」が
その時ぐわーっと自分を飲み込んでしまうような感覚におちいり、
商店街の隅っこで嗚咽が出て立てなくなるほど泣いてしまいました。

 

そして、いくら泣いてももうその人と話すことはできないから
余計に悲しくなって涙が止まりませんでした。

 

『これから出会う人を「もう一生出会うことができない人」と思って接しよう。』

翌日、二日酔いのガンガンした頭で誓ったことです。

 

その人と過ごす時間が最後だと思えば
たとえ人見知りで緊張しようが、うまく話せなかろうが、
その人と過ごす時間を大切にできる。

緊張して話すのを避けることはせず
大事な出会いを無駄にせずに済む。

 

これから人と出会う時、

「怖いな」
とか
「緊張するな」

とか思ったら、
その日のことを思い出すことにしました。

もちろん、
そう思ったからといって緊張はほぐれないし、怖いという気持ちも拭えません。
両足の震えもきっと止まりません笑

 

・・・でも、
その人との出会いを無駄にすることはないと思うんです。

だから

これから出会う人との時間を、大切にしていきます。

人生でたった一回きりかもしれない人との出会いを
これから大切にして生きていきたいと思います。

そしてあの日の飲み会で会うのが最後だった、あの人が
県外に引越してからも旦那さんと幸せな生活を過ごせますように。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です